理想的なダイエット、などと無責任なタイトルを付けてしまいましたが、はて、そんなものが本当にあるのか、心許ない所です。健康で引き締まった身体を手に入れたいと誰もが思いますが、高い理想はあっさり捨てましょう。中高年のダイエットは何といっても無理をしないことが前提ではないでしょうか。
微々たる運動の消費カロリー
無理の始まりは設定体重にあると思います。80キロの人が60キロを目指すなど普通は不可能です。大金を払ってどこかの企業とタイアップすれば話は違うでしょうが。目標とする減量はまず体重の5%と設定しましょう。体重60kgの人は3㎏減が目標です。時速4㎞で1万歩(約8キロ)歩くと1.5時間~2時間で200キロのカロリーを消費します。200kcalとは一日のエネルギー必要量の1割です。もしも200kcal消費を毎日コンスタントに続けることができれば約2か月で1㎏程度の減量に成功する計算になります。半年でやっと3kg。ダイエットとは実に地道なものですね。
つまみやスイーツの存在感
しかし、毎日1万歩歩く時間が現役の私たちにあるでしょうか。暑い日、寒い日、雨の日、飲み過ぎの朝もありますしね。200kcalを運動で減らすのは大変な事ですが、食べ物で摂取するのは一瞬です。これをどうやって減らしていくのか、まずは半分にすることが無理のないダイエットの基本かもしれません。生ビール(中)1杯:180kcal, 焼き鳥3本200kcal, フライドポテト350kcal.コンビニシュークリーム200kcal, チョコレートビスケット2枚160kcal。いつも食べているものを少し我慢することで、地道な無理ないダイエットの道は開けます。
運動と食事の役割
運動による消費カロリーはあまり期待できませんが、徐々に筋肉がついて行くことで代謝量の大きい体、痩せやすい身体になっていくことは事実です。ダイエットというより転ばず太りにくい身体づくりと考えた方がいいでしょう。またタンパク質をしっかり摂ることも大切です。糖質と脂肪は控える必要がありますが、たんぱく質は男性65g、女性50gを目標に摂取します。魚、卵、牛乳、豆腐などの大豆食品を意識して摂るようにしましょう。半年で3キロのダイエット。難しいと感じるでしょうか、簡単だと思われるでしょうか。
運動と食事双方をわずかに意識するだけでも、少なくとも右肩上がりの高度成長曲線だけは避けられるのではないでしょうか。