脳梗塞には色々な種類がありますが、何よりも重症の脳梗塞を起こすのは「心房細動」という不整脈を持っている方に起こる脳梗塞です。
巨人軍の長嶋茂雄氏や、命を落とした小渕総理大臣はこの心房細動が原因で起こった脳梗塞でした。また、脳梗塞の前触れと言われる「一過性脳虚血発作(TIA)」という病気も見逃せません。みなさんは首の横に指をあてると血管の拍動を触れるのがわかると思います。それが「頸動脈」です。心臓から駆出された血液を脳に運ぶ大切な大動脈です。高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満、喫煙などで動脈硬化が進むとこの頸動脈の内側にコレステロールや血小板などの塊ができます。その一部がはがれて脳血管に飛んでゆき一過性の脳梗塞を起こすのがこのTIAです。もちろん心房細動からもTIAは引き起こされます。
TIAは脳梗塞の前触れですので、後日、脳梗塞を起こす可能性が高いのです。TIA特有の症状があった時はすぐに専門医を受診し、早急に予防策を取ることが大切です。